
髪のまとまりが悪くなったとき、「トリートメントは何を選ぶべきか」「髪質改善ってよく聞くけど、何が違うの?」と悩んだことはありませんか?
今回は、美容師としての視点から、髪質改善とトリートメントの違いをやさしく解説。
よければ参考にされてください*
髪質はどのように変わる?
タンパク質への働きかけ
髪の約80〜90%はケラチンというタンパク質でできていて
このタンパク質への働きかけ方がそれぞれ異なることが特徴となります。
トリートメントでは、髪表面を中心にコーティングする処方が主流です。ケラチンが配合されたものもありますが、内部補修の働きは緩やかで、持続力は比較的短い傾向があります。
髪質改善ではこの「ケラチンの再構築」を目的とし、髪内部にケラチンやアミノ酸由来の成分を浸透させ、空洞を補って毛髪全体を内側から強化します。
空洞ができると髪にどんな影響があるのか?
髪内部に空洞ができると、髪の強度や弾力が失われ、うねりや広がり、乾燥が進行しやすくなります。
空洞は髪のタンパク質が劣化して弱くなった状態で、外部からの刺激(紫外線や熱)に対してもダメージを受けやすくなります。そのため、見た目にもツヤやハリが失われ、パサつきが目立つことになります。

空洞ができる原因
髪の内部に空洞ができる主な原因
① カラーやパーマによる化学的ダメージ
カラーリングやパーマは髪の内部の構造を変化させるため、繰り返し行うことで髪内部に空洞ができやすくなります。特に、過度な薬剤使用や不適切な施術は髪のタンパク質を劣化させ、空洞を作りやすくします。
② 熱によるダメージ
ドライヤーやアイロンなどの高温を頻繁に使うことで、髪の表面が乾燥し、内部の水分バランスが崩れ、空洞ができることがあります。また熱によって髪のキューティクルが剥がれ、内部が露出することで、外部の刺激に弱くなる。
③ 紫外線や環境の影響
紫外線や乾燥した空気は、髪の保護層を傷つけ、髪内部の水分や栄養素が失われる原因になります。これにより、髪が乾燥し、空洞を引き起こしてしまう。
④ 過度なシャンプー
とくに強い洗浄成分を含むシャンプーで、1日2回以上洗っている方などは注意しましょう。
より髪が乾燥して、キューティクルが傷つき、髪内部に空洞ができることがあります。
空洞を防ぐためには、髪を大切に扱い、適切なケアをすることが大切です。
髪質改善とトリートメントの違いを比較
項目 | 髪質改善 | トリートメント |
---|---|---|
主な目的 | 髪の内部構造から補修し、扱いやすい髪へ導く | 表面の手触りやツヤを一時的に整える |
使用成分例 | ケラチン(加水分解ケラチンなど)、アミノ酸系補修成分 | シリコン、保湿成分(セラミド・CMCなど) |
持続性 | 2〜4週間以上(回数を重ねると定着) | 数日〜1週間程度(洗髪により徐々に落ちる) |
向いている髪質 | うねり・広がり・年齢による髪の変化に悩む方 | パサつき・乾燥・カラー後の手触りが気になる方 |
どちらが向いている?髪質やライフスタイルに合わせた選び方

髪質改善が向いている人
・年齢とともに髪質の変化(うねり・広がり・ハリ不足)を感じている
・毎朝のスタイリングがうまく決まらず、扱いづらさに困っている
・湿気や汗によるクセや広がりが気になる
・表面的なツヤよりも、髪の芯からの改善を望む
・長く持続するケアを求めている
トリートメントが向いている人
・パサつきや乾燥によるツヤ不足をその場で整えたい
・カラーやパーマの直後にダメージをカバーしたい
・日常的なケアの延長として、手軽にコンディションを整えたい
・予算や時間をあまりかけずにケアしたい
髪の状態は一人ひとり異なるため、どちらか一方に決める必要はありません。
たとえば「月に一度の髪質改善+週1回の集中トリートメント」というように、組み合わせて活用するのも効果的でおすすめです。
quailが採用している髪質改善:Madena(マデナ)
quailでは、ケラチンやアミノ酸成分に加え、髪に負担をかけにくいpH設計の Madena(マデナ) を使用しています。
・ダメージの少ない低温帯の熱によって髪内部に定着させ、1回の施術でもしっかり効果が持続
・仕上がりはナチュラルで、ハリ・コシ・柔らかさのバランスが取れた扱いやすい髪へ
・マンツーマン接客で施術するため、髪の状態を見極めながら丁寧に進めていける
今の髪と、これからの髪に寄り添うケアを

髪質改善とトリートメントは、どちらも髪を美しく保つために大切なケア方法。
それぞれの目的や効果、持続性を理解したうえで、今の自分に合ったケアを選ぶことが大切です*
髪は季節や年齢、生活環境によって少しずつ変化するもの…
だからこそ、その時々の状態に合わせた柔軟なケアが、健やかな髪を育てる第一歩となります。
自分らしく、自然体でいられる髪のために。
quailでは、髪だけでなく日々の過ごし方や気持ちの変化にも寄り添いながら、無理のないケアをご提案していますので、お困りの方はお気軽にご相談ください*